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 今日からあなたも畳屋さん
 畳の知識
ここでは畳の基本的な符丁や、ちょっとした専門用語をお伝えします。
お部屋の作りによって異なる畳の形をどのようにして作っていくかを知るとより一層 畳の敷き方に興味深くなると思います。


 尺読み
 畳屋ではサイズをセンチで表すのではなく尺で表します。
尺って聞くとなんか良くわからないかもしれませんが、非常に簡単です。

尺は3つに分かれており、尺・寸・分で表します。
1尺は約30p・1寸は3p・1分は3mmです。
単純にわかりやすく言いますと、尺・寸・分はm・p・oと一緒なのです。
ただその割り当てられている数字に30p3p・3oを掛けるだけなのです。
※例えば3尺は約90センチとなります。
3尺×30pで90pなのです。


畳の規格サイズ
 畳のサイズは大きく分けて4種類ありますが、実際一般の家屋に使用されるサイズは3種類です。
小さい順に並べると、団地間・江戸間・中京間・関西間の4つに振り分けられます。
しかし、現在では団地間を使用する部屋は少なくなってきています。
団地間は5尺6寸です。
江戸間(五八間) 中京間(六間) 関西間(本間)
  
 この3種類のサイズが企画サイズとなっております。
ご自宅の畳のサイズをメジャーで測ってみてください。
きっちりとした企画サイズに当てはまるお部屋はなかなかありませんが、この3つのどれかに近いサイズの畳が必ずあるはずです。
また、縦は江戸間サイズなのに横が関西間だったりする場合もあります。
部屋の造りのモチーフによって変わってくるのですね。
同じ6帖のお部屋でも、五八間と関西間とでは30pも広さが変わってきます。


 畳についている各部の名称と敷き方

 一つの畳には各部分に名前が付いています。
下の図で示している
青文字の部分を框と言います。そして赤文字の部分を平刺し言います。
また上前・下前と平刺しの部分にもまた別に名前が付いています。
例で南丈先と書いた部分の字の頭の部分が上前になります。
これらの呼び方は製作段階に使う畳の用語です。
そして、
緑文字で表示している丈・巾は、寸法取りの際に使う用語です。
 

 畳1枚1枚には名前が付いています。
 これらを符丁で表します。
画面に向かって上を北の方角としましょう。
6帖敷きの場合
8帖敷きの場合
 
 符丁文字が逆さ向けなっている理由は、上前を真ん中に向けて敷かなくてはならないからです。
畳の裏にこのような名前の符丁が何らかの形で書かれています。
その文字の向いている頭側を上前で、逆が下前になります。
 

なぜ上前を真ん中に向けなければならないか? 
 
 極端に説明すると、皆様のお持ちのお部屋でどのお部屋も、100%長方形もしくは正方形というお部屋が1つたりともないからです。極端に右の図で表すとこの様に部屋は、台形やひし形や、平行四辺形に歪んでいます。
これを阻止することは不可能であり、どうすることも出来ません。
近年では阪神大震災で生き残った家屋の大半が家の歪みより部屋までも歪んでしまうことがあるのです。

 
 
図を良く見てみると上前に当たる平刺しの部分や一部の框はすべてまっすぐにとおっているのがわかります。
これは単純に部屋を縦横で割るからです。
そして敷き方に沿って見ると上前はどれも質全的にまっすぐになるのです。
逆に下前は壁などの縁に沿ってサイズを合し切り込んでいくのです。
また、この図で真長方形の畳は真ん中の中敷だけですね。
この畳だけがゆいつ綺麗な形の畳であり、その他の畳はみんな台形になっていたり平行四辺形になっていたりします。
そのため、どれ一つ同じ形やサイズの畳はないということです。


 むやみやたらに畳を上げてはいけません!!!
 
 昔は、畳を正月前や掃除の際に外に干したなぁ・・・

などの話をよく聞きますが、それは昔の家屋が畳の規格サイズ通りに作られていて、現在の家屋のように特別なサイズにしていなかったため、どの畳もほぼ同じサイズに作られていたのです。
そして、藁床しかなかった時代は、多少違う場所に別の畳を敷いても勝手に畳が縮んだりして、融通がきいたのかもしれませんね。
しかし現在のスタイロ床やオールボード床などはしっかりと作ってあるため、多少縮んだりしたところで、決められた場所に決められた畳を入れないと基本的に入りません。
無理に押し込んだりすると壁を壊したり、畳表を傷めたりと畳の寿命を縮めます。
また、現在の畳床は防虫効果があるため、外に干す必要すら全くありません。
まれに、昔ながらに畳を上げ、敷き方も知らずに上前を逆に敷いたりして、壁側を隙間だらけにしてしまっているいる方がいらっしゃいますが、敷き方を理解せずに畳は上げたりしないでくださいね!


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